【東京】南海トラフ地震による影響と被害想定を解説!

【東京】南海トラフ地震による影響と被害想定を解説!

 

南海トラフ地震が起こった際には、太平洋側を中心に甚大な被害が出ることが予想されています。
どの都市も大きな被害が出るのは間違いありませんが、とくに「企業」や「施設」などに人口が集中している東京は人的被害に加えて、政治や経済などあらゆる方面での被害が想定されています。

 

ここでは、東京の南海トラフ地震による影響と被害想定について詳しく解説していきます。

 

 

東京への影響と被害想定について

 

南海トラフ巨大地震の震度分布

出典:「南海トラフ巨大地震の震度分布(強震動生成域を陸側寄りに設定した場合)」(気象庁ホームページより)

 

南海トラフ地震が起こった際には、東京都全体から見ると「震度5前後」の揺れが想定されています。
ただし、この数値は本州の東京都の数値です。

 

東京都には、「伊豆諸島」や「小笠原諸島」などの島々も含まれます。
こういった島々は、南海トラフ地震の発生源にも近く津波の被害も受けやすい位置にあるために、被害は更に大きなものとなります。

 

現在発表されている被害想定では、「伊豆諸島」と「小笠原諸島」だけで1774人が死亡するとされています。
この「伊豆諸島」と「小笠原諸島」を構成する島々の...

  • 新島で約1300人
  • 神津島で約270人
  • 父島で約90人

 

となっており、揺れから14~15分で高さ30mを超える津波が押し寄せて、新島の人口の半分以上が死亡するという大きな被害想定です。
また、こうした島々では「震度6前後」が想定されています。

 

人や建物の被害

 

本州の東京では、様々な要因によって被害が大きくなります。
東京は、人口が集中しているだけでなく「高層ビル」なども多い地域です。

 

また、下町と呼ばれるエリアには古くからある建物も多くあります。
このことによって、地震が起きた際には以下の人的被害が発生すると予想されています。

  • 死者が1万人以上
  • 負傷者20万人以上
  • 帰宅困難者は300万人以上

 

そして、揺れによって約10万棟が倒壊、火災によって約22万棟が延焼するとされています。
とくに、1981年6月以前に建てられた建物は、新耐震基準に変わる前の基準で建てられているために倒壊の可能性が高くなっています。

 

火災による二次災害

 

南海トラフ地震が起きた際に想定されている中でも、被害が大きくなるのが火災による二次災害です。
東京には、木造建築物が密集して建てられている地域があり、火災による「上昇気流」と風によって火災旋風が発生することによって火が広がっていきます。

 

関東大震災の際にも、「火災旋風」が発生して被害を大きくしました。
大規模な火災が発生すると、実際に火に触れなくても輻射熱によって「火傷」をしたり、煙によって「呼吸困難」を起こします。

 

想定されている死者数と建物被害の約7~8割が、火災によるものであるということには、注意しなければいけないでしょう。
火災による二次被害を減らすためにも、安全な場所への早急な避難が大切です!

 

「大型の公園」や「学校のグラウンド」などの、指定されてる広域避難場所を必ず前もって確認しておきましょう。

 

原発事故による被害

 

最も可能性があるのが、静岡県御前崎市にある「浜岡原発」です。
ここで原発事故が起こった場合、御前崎市周辺住民の約9割が即死すると言われており、その後偏西風に乗って「首都圏」を直撃することが考えられます。

 

放射能による影響は長期的になり、将来的に「がん」や「白血病」などを引き起こすために、その被害は300万人以上とも言われています。

 

インフラなどの影響

 

まず、生活の中心となる「電気」ですが、東京のおよそ半分の地域で停電が起こります。
直ぐには回復できずに、長期的に不安定になります。

 

「原子力発電所」や「火力発電所」が受ける被害によっては、数週間単位にもなる可能性があります。
また、都内の5割で断水が起こり、下水が使用できなくなる地域も発生してきます。

 

そして、こうした「インフラ」や「ライフライン」の復旧を妨げるのが交通インフラの被害です。
都内の地下鉄は「1週間以上」、私鉄や在来線は「約1ヶ月」は、復旧は出来ないとされており主要道路も数日間は使用できません。

 

もちろん、高速道路なども閉鎖されるために、援助物資などが輸送できないという状況に陥るのです。
当然、ガソリンなどの燃料の輸送もできないために南海トラフ地震が冬に起こった場合などは、寒さ対策が厳しい状況になります。

 

 

津波や液状化による影響と被害想定について

 

南海トラフ巨大地震の津波高

出典:「南海トラフ巨大地震の津波高(「駿河湾~愛知県東部沖」と「三重県南部沖~徳島県沖」に「大すべり域+超大すべり域」を2箇所設定した場合)」(気象庁ホームページより)

 

南海トラフ地震の津波による影響と被害想定ですが、「東京湾には津波は来ない」という学論を述べる人が居ます。
実は、これにはいくつかの理由があるんです。

 

1つ目の理由

 

まず、東京湾は「伊豆半島」や「房総半島」があるため入り口が狭くなっており、津波が入りにくいという理由です。
そのために、それほど高い防潮堤はいらないとしていたのです。

 

一般的に考えれば、東京湾の奥にある東京都よりも手前にある「三浦半島」「伊豆半島」「神奈川県横浜市」などの方が、津波による被害が大きくなるとされています。
実際に関東大震災の時には、横浜では津波によって「200人以上」が亡くなったとされていますが、東京では津波による死者は記録されていません。

 

2つ目の理由

 

もう一つの理由は、希望する結果が得られるという可能性を信じながら推測する「希望的観測」によるものです。
実際に『人口・企業・交通インフラ』が集中している東京に大津波が押し寄せた場合、あまりにも被害が大きすぎて想定ができないのです。

 

それ故に「東京には大津波が来ない」という結論に辿り着いたものだと考えられます。
しかし、実際には南海トラフ地震が起きた際には、東京湾に津波は訪れることが予想がされています。

 

津波の到着時間と津波の高さ

 

その到達時間と津波の高さは以下の通りです。

場所 到着時間 津波の高さ
神奈川県鎌倉市 到達時間34~35分 津波の最大高さ10m
東京都江東区 到達時間3時間 津波の最大高さ3m
千葉県千葉市 到達時間1時間50分 津波の最大高さ3m

 

ただし、これはあくまでも想定のものです。
実際には、もっと早く到達する可能性もありますし、高さも更に高くなる可能性があります。

 

防潮堤に期待し過ぎた為に、大きな被害を発生させた東日本大震災のような過ちは繰り返してはいけません!
実際に、東日本大震災が起こる前に岩手県宮古市では、「高さ10m・長さ2.4km」にも及ぶ巨大な防潮堤が作られていました。

 

それは、まさに「万里の長城」とまで呼ばれ、完全なる津波対策と評判となっていましたが、震災によって発生した津波によって防潮堤は簡単に壊滅してしまいました。
「この防潮堤があるから大丈夫!」という考えによって、大きな被害に繋がってしまったのです。

 

さらに、常備されている防潮堤の他にも、人為的なミスも発生することがあります。
震災時、千葉県に設置されている「水門29基」のうち、津波警報が出ているにも関わらず「水門8基」の閉門作業が間に合わずに、津波の被害を受けたことによって千葉市でも床下浸水などが起きてしまいました。

 

「モノ」があるから大丈夫という訳ではなく、それを正しく迅速に使用出来るかどうかが重要であることの証明となったのです。

 

液状化現象による被害

 

意外かもしれませんが、東京では「液状化の被害」も大きくなることが予想されています。
東京は埋め立て地が多く、沿岸部だけでなく内陸部でも河川に近いところや、元々が「田んぼ」や「沼」であったところを宅地化した場所が多く、地下水位が高いために液状化が起こりやすい地域なのです。

 

とくに、危険度が高いのは以下の区などです。

  • 墨田区
  • 葛飾区
  • 江戸川区
  • 足立区

 

液状化が起こると地盤がどんどん緩くなっていき、建物が地面に沈んだりマンホールなどが逆に浮き上がったりします。
液状化によって家屋が「約7000棟」倒壊するとされており、道路や上下水道なども分断されてしまいます。

 

東京への経済的影響について

 

経済被害

 

南海トラフ地震による経済的被害については、総額が大きすぎる為にハッキリとは数値化されてきませんでした。
土木学会が発表した数値では、20年間の間の経済的被害として「1400兆円」を超えるとしています。

 

東京だけに限ったとしても、「100兆円」にも上るとされています。
東京でこれだけ経済的被害が大きくなるのは、「経済の集中」「政治の集中」「人口の集中」のためです。

 

建物などだけでも、「約50兆円」の被害が出るとされていますが、そういった被害が長期的に継続して出るのは「イメージの低下」「サービスの低下」が発生するためです。
近年、日本を訪れる外国人観光客の中には、地震に対しての知識や理解が少ない人たちも多くいます。

 

「日本は大規模な地震が起こる危険な国」とイメージされることで、観光客は著しく減少すると予想されています。
そして、東京に集中している「情報サービス」「出版印刷サービス」なども、大きな被害を受けることによってサービスの低下は避けられないものとなります。

 

「建物」や「交通インフラ」といった直接的な被害に、「サービス」や「イメージ」といった無形の被害を合わせると、その経済的損失は計り知れないものとなってしまうのです。
政治機能や経済の地方分散を進めていけば、こうした被害は抑えることが出来るとされていますが、中々実行されていない現状があります。

 

もし、東京に集中している機能を関東圏全域に分散することが出来れば、東京の被害は「約2~3割程度」は減少できる可能性があります。
それだけ、東京は日本の中心地なのです。

 

最後に

 

『政治・企業・人口』と様々なものが集中しているだけに、南海トラフ地震のような大規模な地震が起きた際には、多大な被害が出ることが予想されています。

 

中々個人の努力によって、その被害を抑えることが出来ないという現状もあるために、政府の堅実な対応が求められています。

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