【愛知県名古屋】南海トラフ地震による影響と被害想定を解説!

【愛知県名古屋】南海トラフ地震による影響と被害想定を解説!

 

太平洋側に大きな被害をもたらすことが予想されている南海トラフ地震ですが、東京や大阪といった大都市と並んで愛知県も大きな被害を受けることが想定されています。

 

ここでは、愛知県の南海トラフ地震による影響と被害想定について詳しく解説していきます。

 

 

愛知県への影響と被害想定について

 

南海トラフ巨大地震の震度分布

出典:「南海トラフ巨大地震の震度分布(強震動生成域を陸側寄りに設定した場合)」(気象庁ホームページより)

 

まず、愛知県全体の被害から見ていきましょう。
これは、地震の規模を「マグニチュード9」と想定した場合です。

  1. 7つの市町村で「震度7」
  2. 21の市町村で「震度6強」
  3. 県内全域の低地部や丘陵地で「震度6以上」
  4. 三河湾や名古屋港周辺では「震度7」
  5. 県北部の山地では「震度5」
  6. 県内全域で「震度5以上」

 

と予想・想定されています。
そして、県内全域の建物のうち約15%ほどの38万棟が『全壊・倒壊・焼失』するとされています。
また、人的被害を見てみると愛知県全域で死者数が約23000人にも上ると予想されています。

 

これは、愛知県には歴史がある「建物」や「住居」が多く、それらの耐震性に不安があることが関係しています。

38万棟の内訳は以下のようになります。

  • 揺れによって全壊するのが約23万棟
  • 津波と浸水によって約2000棟
  • 火災によって焼失するのが約12万棟

 

名古屋市の被害

 

名古屋市では、「震度7」まで起こる可能性があります。
その場合、建物の全壊もしくは焼失するのが67000棟、死者数は約6700人近くになると予想されています。

死者数の内訳は以下のようになります。

  • 建物の倒壊によって約2000人
  • 津波や浸水によって約4500人
  • 火災によって約200人

 

さらに、帰宅困難者は最大で「320万人」を超えると言われており、名古屋に通勤通学している「他府県者」や「他の市町村」の人達も含まれています。

 

区別に見ていくと、「中村区」「中川区」「港区」「南区」の4区に被害が集中しています。
この4区だけで、名古屋市の想定されている死者数の「8割以上」を占めるとされています。

 

ライフラインの被害

 

まず電気に関しては、南海トラフ地震が起こった直後から、名古屋市の「約9割」の建物で停電します。
「電気」や「電話」などが復旧するのに、少なくとも1週間は掛かるとされており「ガス」も同様です。

 

上下水道に関しては地震直後から断水が起こり、完全に復旧するには1ヶ月ほど掛かるとされています。
さらに細かく見ていくと以下のようになります。

上水道 給水人口の約9割が断水し、名古屋市内の液状化が激しい地域では、復旧に2ヶ月以上かかる見込みとなっています。
下水道 名古屋市の他にも「豊橋市」「津島市」「常滑市」「田原市」などの下水処理場に津波浸水被害の可能性がある場所では、処理人口の半数以上が利用困難となるとされています。

95%以上が復旧するのは、1週間~3週間となっていますが、場所によっては最大で6週間ほどかかる可能性もあります。

電気 地震発生から3日間ほどは、80%以上の世帯で停電状態が続くとされています。

たいてい4日~1週間ほどで復旧する見込みです。

通信 固定電話に関しては、被災直後は停電の影響を強く受けるために、ほぼ使用不可能になります。

こちらは、電力の安定した復旧が行われてくるころから復旧していき、基地局の95%が復旧するには1週間程度かかると想定されています。

都市ガス 地震発生から県内全域の約1割で供給が停止します。

名古屋でも同様の被害を受けます。
95%が復旧するには1~2週間かかる見込みとなっています。

LPガス 需要世帯数の約2割で使用が不可能になります。

こちらも、95%が復旧するには1~2週間かかる見込みとなっています。

 

交通インフラの被害

 

交通インフラの被害も甚大で、細かく見ていくと以下のようになります。

道路 沿岸部では『津波・浸水・液状化現象』によって通行が不可能になります。

内陸部では『道路のひび割れ・陥没・橋梁損傷』などによって通行支障が予測されています。
これらが正常に通行できるようになるには、地震発生から数日かかる見込みで、この復旧までは救援物資などの正常な支援が難しくなります。

鉄道 揺れや津波などの影響を受けて愛知県内の鉄道は、地震発生から1週間以上は運行に支障が出ると想定されています。

高架などによって、津波や浸水の被害を受けなかった線路に関しても、安全が確認されるのに数日かかる為に直ぐには復旧しません。
県内全域の鉄道の復旧には、最長で数ヶ月かかるという想定もされています。

港湾 県内では、港区が最も早く津波の被害を受けるとされています。

地震発生から約100分ほどで最高3.3mほどの津波が訪れます。
港湾や『漁港・船舶・コンテナ』などが被害を受けるとされています。

 

中部国際空港の被害

 

設置されている場所からも津波や浸水の影響を受けますが、そういった被害に対しての対応がされている空港であるということもあり、地震発生から3日後ごろからは飛行機の受け入れを可能としています。

 

これによって、「援助物資」や「援助人員」を受け入れることが可能とされています。

 

原子力発電所の被害

 

愛知県名古屋に近い原発と言えば、静岡県御前崎市にある「浜岡原発」です。

 

ただし、距離的に離れていることに加えて、偏西風の影響を受ける放射能は東方向になります。
つまり、「神奈川」や「東京」に向かっていくと予想されているために、愛知県にはそこまで影響はしないと想定されています。

 

 

津波による影響と被害想定について

 

南海トラフ巨大地震の津波高

出典:「南海トラフ巨大地震の津波高(「駿河湾~愛知県東部沖」と「三重県南部沖~徳島県沖」に「大すべり域+超大すべり域」を2箇所設定した場合)」(気象庁ホームページより)

 

愛知県は、「知多半島」や「渥美半島」が特徴的な形状をしており、名古屋などの中心地は港湾の奥にあるために、津波の被害の受け方も特殊になります。
まず、位置的に「渥美半島」が津波の第一波を受けることになります。

 

太平洋に面したこの部分では、かなり大きな被害が出ることになります。
次に「知多半島」が被害を受け、名古屋などが津波を受けるのは地震発生から「80~100分後」となります。

 

この港区付近は、港湾が入り組んでいることに加えて、河川が多くなっていることが被害を大きくさせます。
津波は、河川を遡って被害を拡大させることに加えて、この地域は昔から洪水被害に見舞われることが多かった地形が影響してくるのです。

 

ただし、「静岡県」や「和歌山県」ほどの高さの津波は想定されておらず、防潮堤が正しく機能すれば被害は抑えられるという想定もあります。

 

愛知県名古屋への経済的影響について

 

経済被害

 

名古屋は、まさに中部地方を代表する都市であり、経済の中心地でもあります。
現在想定している経済被害では、「震度6強」の地震が名古屋を襲ったときの数字が公表されています。

 

まず、地震発生直後の直接的な経済被害だけで、「約3兆5400億円」となっています。
そのうち、住宅被害が「1兆5700億円」、ビルなどの建物が「7800億円」などが内訳となっています。

 

愛知県全体で見ていくと、直接的な経済被害は「約13兆8600億円」となっており、企業のイメージ低下や生産活動の長期的な低下などの間接的な被害は「3兆円」を超えるとされています。
愛知県最大の生産企業であるトヨタ自動車は豊田市が中心となって生産活動を行っていますが、豊田市は愛知県の中でも比較的内陸部に位置しており、地盤が良い場所となっているために「揺れ」や「津波」「浸水」などによる被害は少ないと判断されています。

 

製造業への影響

 

自動車関連の工場は地盤が安定している山間部に多くあるために、被害が抑えられると想定されています。
直接的な被害のうち、住宅の被害が「6兆7000億円」ほどで、オフィスビルなどの「被害が2兆円」ほどとなっています。

 

間接的な被害としては、愛知県の特徴である製造業がもっとも多くの被害を受け、「9000億円」ほどの被害を受けるとされています。
この多くは、やはり自動車関連のものです。

 

また、愛知県は名古屋だけでなく様々な「観光地」もあります。
こういったサービス業に関しても、「5000億円」を超える被害が出るとされていますが、原発や火山などが関係しているダメージではないために、物理的な復旧が進んでいけば比較的原状復帰は早く進んでいくと考えられています。

 

トヨタ自動車への影響

 

愛知県の経済活動において最も懸念されているのは、やはりトヨタ自動車です。
比較的被害は少ないとされたトヨタ自動車なのですが、この企業は1つの特徴があります。

 

それは、県内に「グループ関連企業」や「関連工場が集中している」ということです。
県外などに生産拠点を分散させていないために、愛知県全域が大きな被害を受けた際に、生産が完全にストップしてしまうという恐れがあるのです。

 

愛知県内には、トヨタの関連する「工場」や「下請け企業」などが少なくとも「100社以上」あるとされています。
長期的に操業を停止した場合、トヨタ本社がその損失に耐えきったとしても、下請け企業がそれに耐えきれるとは限りません。

 

先に下請け企業が倒産していってしまうと、復旧が進んで操業が開始しても生産がスムーズに行われないという可能性があるのです。
そうなると、トヨタを始めとする愛知県の生産活動自体が大きく落ち込んでしまい、経済的被害が一気に増加することにもなるでしょう。

 

最後に

 

愛知県の中心である名古屋は、日本有数の都市です。
しかし、南海トラフ地震の際には、ここも大きな被害が出ることが想定されています。

 

しっかりとした「防災」や「耐震補強」などを進めていくことで、その被害を減少させることが可能になります。
現在も愛知県は、県をあげて地震に対する防災行動を進めています。

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