【大阪】南海トラフ地震による影響と被害想定を解説!

【大阪】南海トラフ地震による影響と被害想定を解説!

 

南海トラフ地震が起こると、太平洋側を中心に大規模な被害が出ることが予測されています。
専門家たちが「30年以内に起こる」と予測している南海トラフ地震ですが、それが30年先なのか明日なのかは誰にも分からないんです。

 

しかし、その予兆ともとれる大地震が起きている都市があります。
それが、大阪です!2018年には大阪北部を「震度6」の地震が襲いました。

 

日本でも有数の大都市である大阪は、南海トラフ地震が起こった場合どれほどの被害が出るのでしょうか。
ここでは、大阪の南海トラフ地震による影響と被害想定について詳しく解説していきます。

 

 

大阪への影響と被害想定について

 

南海トラフ巨大地震の震度分布

出典:「南海トラフ巨大地震の震度分布(強震動生成域を陸側寄りに設定した場合)」(気象庁ホームページより)

 

西日本では、大規模な地震が連続して起こっており、火山活動も活発化していることから南海トラフ地震に対しての備えが行われています。

  1. 2016年・2019年の熊本地震
  2. 2016年鳥取県中部地震
  3. 2018年島根県西部地震
  4. 2018年大阪府北部地震

 

とくに、大阪は2025年に「大阪万博」が行われることが決定し、埋め立てや建設が加速していくことが決定しているために、南海トラフ地震のような大規模な地震が起こると、その被害も更に大きくなると想定されています。

 

大阪府は、将来的に「マグニチュード9.1」の南海トラフ地震が発生した場合、大阪府内での死者数は約13万4000人と予測されています。
特徴的なのは、建物の倒壊や火災による被害者数が少なく、そのほとんどが津波によるものだということです。

 

のちに細かく述べますが、大阪は数百年前まで現在の上町台地(大阪平野を南北に伸びる丘陵地・台地)である大阪城がある辺りまで海でした。
そのため、基本的に海抜が低く、洪水などが起こると被害が大きくなる地域でもあるのです。

 

大阪市港区の辺りでは、「海抜がマイナス」の場所も多くあります。
土地が低い位置にあるために、津波が防潮堤を超えると甚大な被害をもたらしてしまうのです。

 

東日本大震災の際も、「津波」「浸水」が大きな打撃となりましたが、大阪は東北地方よりも更に人口が密集しているために、より大きな人的被害が出てしまうのです。
次に「ライフライン」「交通インフラ」「原発」などの状況を見ていきましょう。

 

ライフラインの被害

 

上下水道 大阪の上下水道は少し特殊な形式になっていて、大阪第三の都市である東大阪市などは、大阪市を経由して利用しています。

つまり、使用料を大阪市に支払っているという特殊な形式のために、どういった順番で復旧されていくかが予測されにくいのです。
現在のところでは、上下水道ともに数日~1週間程度は復旧までに掛かると予測されています。

電気 大阪北部地震や台風の際にも「大阪北部」「北東部」を中心に大規模な停電が起こりました。

この時は早いところで数時間、遅いところでは数日の間で、停電が続くという事態が起こっています。
南海トラフ地震が起こると、大阪府内全域で停電が起こり、95%以上が復旧するには数日~2週間ほど掛かると予測されています。

ガス 電気と比べると復旧が早いとされているガスですが、それでも地震直後から2~3日の間は使えなくなる地域が多くなると予測されています。

 

交通インフラの被害

 

2018年には、大阪北部地震や例年にない角度からの、台風直撃などで大きな被害が出ました。
この際も、JRでは環状線を始めとして「阪和線」「学研都市線」など、あらゆる路線が運行を停止しました。

 

大阪メトロ(地下鉄より改称)は、比較的早く復旧するとされていますが、もともと脆弱な路線は地震直後から運行を停止し、復旧までは長期間かかると予測されています。

 

原子力発電所の被害

 

関西電力が権利している大飯原発は、大阪府からは離れた距離にあるために、直接的な被害は無いとされています。

 

大阪の場合は、原子力発電による直接的な被害よりも、それに伴う電気の安定供給の方に不安がなされています。

 

 

津波や液状化による影響と被害想定について

 

南海トラフ巨大地震の津波高

出典:「南海トラフ巨大地震の津波高(「駿河湾~愛知県東部沖」と「三重県南部沖~徳島県沖」に「大すべり域+超大すべり域」を2箇所設定した場合)」(気象庁ホームページより)

 

大阪は、その地盤の「低さ」と「脆さ」から津波の被害を大きく受けると予測されている土地です。
しかし、「高知県」「和歌山県」のように、地震直後に「津波」が押し寄せるという訳ではありません。

 

津波が発生してから大阪湾に通過し、大阪を襲うまでには60分以上の時間があるとされています。
先ほどの「想定死者数約13万人」というのは、地震が発生してから避難しなかった場合の数値です。

 

もし、地震発生後に大阪西部を中心に人達が直ぐに避難を始めれば、この数値は大幅に下げることが可能だとしています。
大阪府では、平成25年度に南海トラフ地震が起こった場合には、大阪市の西部沿岸を中心に「約1万1000ha」が浸水すると公表しました。

1万1000haは、東京ドーム約2352.689個分です。

 

この場合であれば、津波による経済被害が約29兆円が出るという試算がなされています。
そのため、平成26年度からは10年計画で、大阪市港区や福島区を中心に防潮堤の強化を行っており、現在も継続してその工事は行われています。

 

それでも、大阪北部のJR大阪駅周辺では「約2m」浸水するとされています。
そして、この津波によって『大阪梅田・難波・天王寺』などを中心に、広がる地下街は全滅するとされています。

 

大阪は、地下街が多く中心都市の建物と直結している場合が多いために、より被害が大きくなるとされています。
想定されている死者数を地域別に見た場合では、やはり沿岸部のエリアの被害が大きくなっています。

地域別想定死者数

  • 大阪市西区で20245人
  • 大阪市西淀川区で19725人
  • 大阪市北区で16198人
  • 大阪市淀川区で13548人
  • 大阪市港区で9865人
  • 大阪市此花区で9272人
  • 大阪市福島区で8591人

 

津波による大阪万博への被害

 

大阪万博の開催が予定されている夢洲については、大阪府万博誘致推進室がコメントを出しています。

夢洲の地盤は、想定されている津波の高さ3.2メートルより5メートル以上高いので、影響はないだろうと考えています。

 

また、夢洲の埋め立てに使われた土は粘性度の高い浚渫土なので、液状化もしにくいと考えています。

というものですが、これは地震の専門家からも疑問の声が出ています。
2018年の台風の際にも「問題は起こらない」とされていた関西国際空港では、地下室への浸水が起こり滑走路が使えなくなるという被害が出ました。

 

夢洲は海も近く、地盤も脆弱ということもあって大丈夫だとは、とても言い切れないという意見もあります。

 

液状化現象による被害

 

もう一つ心配なのが液状化現象です。
液状化現象とは、ある程度バランスをとって存在している地下水で飽和された砂層が強い地震が起こった際に、その含んでいる水分を押し出そうとすることで、バランスが崩れることから始まります。

 

バランスが崩れてしまった「砂」と「水」は、一緒になって地表に出てこようとします。
こうして、地盤が液状化したようになるのが液状化現象です。

 

元々の地盤に水分が多い地域に「地震」や「津波」が起こると発生しやすいもので、大阪はまさにその条件が当てはまっています。
この地震による建物の倒壊は、その大部分が津波浸水液状化現象によるものです。

 

これが更に大阪の被害を大きくしてしまうのです。
こうした一連の津波や浸水の被害を避けるためには、地震発生から出来るだけ早く避難を始めることです。

 

とくに、大阪の西部の人は「沿岸部から離れる」こと、3階建て以上の「頑丈な建物に避難する」ということが求められています。

 

大阪への経済的影響について

 

経済被害

 

南海トラフ地震は、大阪に大きな経済的被害も与えます。
現在では、「約29兆円」の経済的被害が試算されていますが、これはあくまでも地震直後の直接的な被害想定です。

 

大阪は、近年観光都市として知られています。
以前から多かった「欧米」や「東アジア」からの観光客だけでなく、「東南アジア」からの観光客も激増しています。

 

そういった観光客が日本を訪れる際に、不安視するのが地震です。
とくに、母国で地震があまり起こらない人にとっては、地震は大きな不安要素でもあります。

 

大阪は『梅田・難波・天王寺』といった観光客が多く訪れる場所がすべて津波の被害を受ける地域でもあるということで、観光サービス業界にとっては長期的な打撃を与えることになります。
それに加えて2025年の大阪万博です。

 

開催予定場所が大阪湾の埋め立て地ですので、津波の大規模な被害を受けた場合は、開催すら危ぶまれる事態に陥るかもしれません。

 

生産業への影響

 

生産に関しては、中小工場が多い以下の「市」に深刻なダメージが出てきます。

  • 東大阪市
  • 八尾市
  • 堺市

 

大阪のこういった地域では「ものづくり」が推進されていることもあって安定して生産活動を行っていますが、大阪から神戸にかけて津波被害を受けることで、こういった生産活動が行えなくなってしまいます。

 

こうした大阪の生産活動のストップは、隣接する「奈良」や「京都」にも影響してきます。
また、大阪を訪れる観光客は大阪を玄関口として京都や奈良を周ることも多いため、大阪が受ける経済的被害は、これら近隣の県にも波及していく可能性が高くなっています。

 

最後に

 

大阪は「東京」や「愛知」と並ぶ日本を代表する都市です。
しかし、その『地盤の弱さ・土地の低さ・狭い面積・人口数』から、南海トラフ地震が起こった際には、大きな被害が予測されています。

 

現在も地震に対する備えは継続して行われていますが、更なる準備が望まれています。

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