南海トラフ地震の過去を紐解けば「特徴」が見えてくる!

南海トラフ地震の過去を紐解けば「特徴」が見えてくる!

 

テレビや新聞などで「南海トラフ地震が近々発生する!」という言葉をよく見かけます。
これが、大きな地震であるということは分かっている人は多いのですが、これまでに日本に何度も起こっている地震ということや、この地震には特徴があるということまでは、知らないという人は多いのではないでしょうか。

 

南海トラフ地震の過去を紐解けば、その特徴や未来が見えてきます!
そこで、今回は南海トラフ地震のこれまでの「歴史や特徴」について詳しく解説していきます。

 

 

南海トラフ地震の過去を紐解いて分かること

 

歴史

 

南海トラフなどの大きな地震に関しては、津波の堆積物や海底の堆積物などによって、残っている地震の痕跡によって約5000年前まで遡って確認することができると言われています。
これは例えば、日本各地に残された遺跡などに残る形跡から判断していくことになります。

 

しかし、数千年前ともなると文献での資料は残されていないために、記録によって確認することはできません。
まず、「兵庫県洲本市の遺跡」「大阪府東大阪市の遺跡」によれば、紀元前1~紀元1世紀ごろに四国の高知県を襲った巨大津波地震の痕跡だと考えられています。

 

また、「徳島県板野町の遺跡」「大阪府堺市の遺跡」「大阪市八尾市の遺跡」などから3世紀の始め頃、5世紀の始め頃にも南海トラフで巨大な地震が起こったと考えられており、南海トラフでは一定の周期ごとに大きな地震が起きていることが判明しています。
その範囲は、関東に関しては「静岡県の富士川付近まで」、関西に関しては「高知県の足摺岬付近まで」と考えられていましたが、近年では「もっと西の九州宮崎県都井岬付近まで」を範囲とする考え方もあります。

 

以下が、文献に資料が残っている南海トラフ地震の「年表」です。

年表 地震 詳細
684年 白鳳地震
794年 南海トラフ地震 ただし、あったかどうかは不明
887年 仁和地震
987年 永延地震 絵馬あり
1096年 永長地震
1185年 文治地震 ただし、違う震源である可能性あり
1245年 寛元地震 南海トラフの可能性あり
1361年 正平地震
1498年 明応地震
1605年 慶長地震
1707年 宝永地震
1854年 安政地震
1944年 昭和南海地震

 

これらの中には、震源が南海トラフではない可能性のものもあるため、すべてが南海トラフ地震であるとは言い切れません。
ただし、1361年以降のものに関しては、かなり高い確率で「南海トラフ地震」であると考えられています。

 

987年の永延地震に関しては、徳島県の千光寺に襲って来る大きな津波が描かれた絵馬が残っており、その絵馬に987年(永延元年)と書かれていることから、この年に大きな地震があったものと考えられているものです。
1185年の文治地震に関しては、平家物語にある記述が関係しています。

 

この年、京都を大きな地震が襲い、「白河御所」や「三十三間堂」などにも大きな被害がありました。
そこに「遠国近国もかくのごとし」と記載されているのです。

 

これは、「遠い国も近い国もこのような大きな被害が出ている」というもので、ここでいう遠国というのが太平洋側のエリアだと考えられているのです。
ただし、この地震に関しては南海トラフではなく、琵琶湖西岸の断層の活動による地震であるという指摘もありますので確定的ではありません。

 

南海トラフ地震のサイクルには2つの説がある

 

サイクル

 

現在、様々な地震研究家が割り出そうとしているのが「いつ次の南海トラフ地震が起こるか?」ということです。

 

これは、諸説分かれており数年から30年以内に起こるという学者もいれば、200年先であるという学者もいます。

 

1つ目の説

 

まず、1つ目の30年以内に起こるという説は、今までに起きた「南海トラフ地震」を見ていくと、100~150年という周期で起こっていることが分かります。

 

そう考えると、「昭和南海地震」が1944年に起きていますので、2040~2050年前後には次の地震が起こるのではないかと考えられるのです。
このタイミングで起こったとすると、現在生きている人がまだ生存している間に起こる可能性が高く、かなり身近なものとして考えられるでしょう。

 

2つ目の説

 

2つ目の説は、当分の間は起きないというもので少なくとも200年は先であるという考え方です。
これは、南海トラフ地震には大きく分けて2種類の地震があり、それらが交互に起こっているとするものです。

 

2種類に地震とは、安政型地震宝永型地震というものです。

安政型地震
  • 684年の「白鳳地震」
  • 1096年の「永長地震」
  • 1498年の「明応地震」
  • 1854年の「安政地震」

 

宝永型地震
  • 887年の「仁和地震」
  • 1361年の「正平地震」
  • 1707年の「宝永地震」
  • 1944年の「昭和東南海地震」

 

前回に起こったのが「宝永型の地震」でしたので、次に来るのは「安政型の地震」であるというのです。
この2種類の地震が交互に起こっているという説なので、周期から考えると1854年の「安政地震」から約300年~400年以降先の2154年~2254年の間に地震が起こるとされ、当分の間は来ないということになります。

 

 

過去の南海トラフ地震から見えてくる「特徴」とは?

 

南海トラフ地震の発生メカニズムの概念図

出典:「南海トラフ地震の発生メカニズムの概念図」(気象庁ホームページより)

 

地震には、実は色々なパターンがあります。
よく知られているのは「縦揺れ」や「横揺れ」、津波の心配が「ある」のか「ない」のかなどです。

 

ニュース番組で地震速報を伝えている時に「この地震による津波の心配はありません」というのは、こういった地震の種類に関係しているのです。
では、南海トラフ地震にはどういった特徴があるのでしょうか?
過去に起こった南海トラフ地震から、その特徴を見ていきたいと思います。

 

連動して起こる

 

地球の表面は、大きな岩盤である「プレート」に覆われています。
プレートには、「大陸系のもの」と「海洋系のもの」があり、これらの境目ではぶつかったり引っ張りあったりするために「ゆがみ」が蓄積されていきます。

 

このゆがみが限界にくると地震が起こるが起こります。
また、「ゆがみ」の限界が大きければ大きいほど地震も大きくなり、プレートの境目にある場所では地震が起こりやすくなります。

 

そして、日本は4つのプレートが絡んでいる地震大国です。
そのうち、南海トラフに関係しているのは海洋系の「フィリピン海プレート」と大陸系の「ユーラシアプレート」です。

 

この「フィリピン海プレート」は、毎年数cmずつ「ユーラシアプレート」の下に潜り込んで移動し続けています。
その際に「大陸側のプレート」も引っ張られていってしまいます。

 

こうして少しずつ「ゆがみ」が蓄積されていき、限界を超えると元に戻ろうとして大きく跳ね上がり、この時に大きな地震が発生するのです。
南海トラフ地震は「南海地震」「東南海地震」「東海地震」が連動して、ほぼ同時に起こるということがあります。

【連動して起こる南海トラフ地震】

  1. 四国沖から和歌山の紀伊半島沖の間あたりで発生すると「南海地震」
  2. 紀伊半島沖南東で発生すると「東南海地震」
  3. それよりも東の駿河トラフ沿いで発生すると「東海地震」

 

「1605年の慶長地震」「1707年の宝永地震」では、これらの地震がほぼ同時に起こったことで大きな被害が出ていますし、「1946年の昭和南海地震」の2年後に「昭和東南海地震」が起こっていることもこれに関係しています。
どこかで地震が起こった場合、地震が連動して起こる可能性が高いという特徴にも注意が必要です!

 

大きな「揺れ」と大きな「津波」が発生する

 

これまでに起こってきた南海トラフ地震の特徴として、この「跳ね上がったプレート」がその付近の海水を一気に持ち上げることになるので、同時に「大きな津波」を引き起こすということがあります。
過去の南海トラフ地震の文献資料を見ても「大きな揺れ」と「大きな津波」が発生していることは明らかです。

 

こうして、大規模な地震が発生するのですが「フィリピン海プレート」は再び移動し続けていくので、「ユーラシアプレート」は引っ張られることによって「ゆがみ」が発生していき、限界がくると大地震が起こるということを繰り返します。
この周期ごとに起こっているのが「南海トラフ地震」なのです。

 

ちなみに、津波は水深が浅いほど押し寄せるスピードは遅くなりますが、その高さは高くなる傾向があります。
また、南海トラフ地震の場合は津波が「神戸湾」や「大阪湾」などの人口が集中しているエリアを襲うことから、被害が大きくなることも予測されています。

 

海岸線が入り組んだ入り江などでは、水の行き場が限定されることから、さらに津波の高さが高くなるので注意が必要です!
海沿いでなければ安心という訳ではありません。

 

過去の南海トラフ地震では町の建物が倒壊したり、山間部では大規模な山崩れが発生しています。
津波だけでなく、こういったことにも注意しておきましょう。

 

最後に

 

とにかく、これほどの大規模な地震の前では人間の力は無力です。
残念なことに南海トラフ地震に関しては「もうすぐ起きそうだ!」ということと「起きたら大きな被害が出るだろう...」ということしか分かっていません。

 

しかし、決して過信することなく、普段から非常用品の準備や避難場所の確認をしておくという心構えが重要になるのです!
地震が起こってから慌てるのではなく、起こる前から準備しておくことを徹底しておきましょう。

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