【防災対策&減災対策】南海トラフ地震が発生する前に対応を!
南海トラフ地震のような大規模な地震が起こった際に、真っ先に考えなければならないのは「自分の身を守る!」ということです。
しかし、地震というのは家・職場・外出先を問わず様々な場所で考えられますよね。
そして、それぞれの場所によって対応方法は変わってきます。
ここでは、南海トラフ地震が発生する前に対応する「防災対策」や「減災対策」について詳しく解説していきます!
家の防災対策&減災対策
まず、最も基本となるのは「耐震性の高い家に住む」ということです。
2000年に制定された規定もあって、最近建てられている家は一定の「耐震基準」をクリアしたものばかりとなっています。
そのため、昔の日本家屋よりも圧倒的にその「耐震強度」は高くなっています。
ただし、現在の日本の耐震基準は一度の揺れに対して、耐えることが出来るかどうかが基準になっています。
しかし、実際に大規模な地震は『前震→本震→余震』と、繰り返し大きな揺れが襲ってきます。
つまり、一度の大きな揺れに耐えれば良いというものではなく、大きな揺れに数回耐えることが出来なければいけないのです。
実際に、近年起きている熊本地震のような大規模な地震では、何度も強い揺れが起こったことによる建物の倒壊が数多く起きています。
もし、これから「新築」もしくは「大規模なリフォーム」を行うのであれば、複数回の大きな揺れに耐えうるレベルの耐震構造の家にするのが良いでしょう。
こんな家は危ない!地震危険度チェック
家自体が、既に傷んでいないかどうかも重要になってきます!
もし、以下のチェックにいくつか当てはまる様であれば危険があると言えます。
【7つのチェック項目】
- シロアリが大量に発生している
- 家を支える基礎部分がすべて完全な状態で揃っていない
- 1階に大きな窓が多い、1階に大きな車庫、ガレージがある
- 増改築を複数回行っている
- 昭和56年より以前に建てられた家である
- 雨漏りがしている
- 冷暖房の利きが悪い
といったものです。
まず、シロアリが多く発生していると、壁の「内部」や「柱」がすでに浸食されている可能性があります。
この状態では、もちろん耐震強度が下がってしまいます。
1階に大きな「窓」「車庫」「ガレージ」があると、それだけ「壁部分」や「柱部分」が少ないということになります。
この場合も、耐震性は悪くなります。
また、増改築を複数回行っていると、それだけ「付け足した形」になっているので、大きな地震の際には倒壊する可能性があります。
昭和56年より以前というのは、昭和56年に「建築基準法」が大きく改正されたことが関係しています。
それより以前に建てられた家は、厳しい「耐震基準」が求められていなかったのです。
そして、雨漏りです。
屋根に穴が開いている、雨漏りがしている家では水分が多く入り込んでいて「柱」が腐食している可能性が強くあります。
「柱」や「壁」が腐食していると脆くなりますので、すぐに対応が必要といえます!
また、冷暖房の利きが悪いという状態もよくありません。
これは、壁が薄くなっている、もしくは破損していることも考えられるからです。
こちらも、すぐに診断した方が良いでしょう。
家具や家電の配置対策や設置対策も忘れずに!
家自体の耐震性を高めたら、次は家の中の「家具」や「家電」の配置です!
簡単に言えば、地震で揺れても倒れて来ないようにしておくということです。
家具を倒れないように固定する「グッズ」も販売されていますし、家電を積み上げて使わないというような基本的な対策もあります。
出来るだけ倒れないような「配置」「設置」の仕方を工夫していきましょう!
もし、家に居る時に大規模な地震が来たときは「分厚い布団をかぶる」「テーブルや机の下に入る」ようにしましょう。
倒れてきた「家具」や「落下物」によって、怪我をするということが地震の際には多いために、それを防ぐということを「最優先」して行動することが重要です。
職場での防災対策&減災対策
家以外で最も長い時間を過ごしていると言われているのが「職場」です。
ここでも、地震にあった時の対策をしておく必要があります。
まず、職場では机の上の「パソコン」や「時計」などが落下することや、「ロッカー」などが倒れてくるということが考えられます。
固定できるものはシッカリと固定し、ロッカーの上に物を乗せたりしないようにしておきましょう。
もちろん、「通路」や「非常口」には、物を置かない様にします。
また、大きな窓ガラスにはガラス飛散防止フィルムを貼っておくと、割れた破片で怪我をするということを防ぐことができます。
職場の防災対策
【5つの防災対策ポイント】
- 「懐中電灯」「非常用発電機」「非常用照明」などを準備しておく
- 「出入口」「通路」「非常口」に物を置かないようにする
- 棚やロッカーなどが倒れないようにしておく
- 棚やロッカーの上に荷物を置いていないかどうか
- 消火器は直ぐに使えるように備えられているか
これらに注意した上で、「非常食」や「防災グッズ」を準備しておく必要があります。
会社でも、社員達が最低3日は耐えきれるだけの「非常食」や「飲料水」を準備しておかなければいけません。
地震が起きた直後は、すぐに自宅に帰ることが出来るか分かりません。
また、援助物資がすぐに届くとは限らないからです。
職場の減災対策
まず、南海トラフ地震のような大規模な地震が起きた直後は、「交通機関」は動いていません。
自宅に戻る際は、徒歩で戻ることになります。
その際、「運動靴」「懐中電灯」「リュックサック」などを持っていると、かなり便利です。
ただし、安全に帰宅できることが確認されるまでは、慌てて会社を出てはいけません。
地震直後に外に出ることは、非常に危険なことなのです。
もしも、「外出」や「帰宅」するという時は、必ず社内の人間や上司に連絡や報告をしてからにしましょう。
職場での災害時に自分勝手な行動をとることは、安全面からも絶対にしてはいけない行為です。
外出先での防災対策&減災対策
家や職場のような屋内ではなく、屋外でも地震に遭う可能性はあります。
ただし、一概に「外」と言っても色々な場所もありますし、乗り物に乗っていることもあるでしょう。
ここでは、それぞれのシチュエーションに合わせて対応策を紹介していきます。
外を歩いている時
まず、「落下物」から身を守らなければいけません。
そして、「カバン」などで頭を守りながら広い公園を目指します。
近くに公園などが無い場所であれば、新しく建てられた鉄筋コンクリートの建物内に避難しましょう。
建物内に入っても、落下物や倒れてくるものには十分に注意が必要です!
路地を歩いている時
路地を歩いている時は、ブロック塀などが倒れてくることの注意しなければいけません。
「大阪北部地震」の時も、倒れてきたブロック塀によって被害が出ています。
ブロック塀は、揺れや強い風などで倒れることがあるものだという認識を持っておきましょう!
駅のホームや電車内にいる時
ホームでは、落下物に注意しながらホームに落ちないように注意しなければいけません。
落下時に「大ケガ」をすることがあります。
うずくまって揺れが収まるまで待って、駅員の指示に従うようにしましょう。
電車に乗っている時は、ほぼ間違いなく「緊急停車」します。
それに備えて身を守るようにしなければいけません。
慌てて電車の外に出ようとしたり、車両内を移動することは絶対にやめましょう!
地下街や商業施設にいる時
とにかく、柱などの頑丈なものの側で揺れが落ち着くのを待ちます。
慌てて外に出ようとすると、「非常口」や「階段」などに人が密集して非常に危険ですので、完全に揺れが収まるまで「ジッ」としておきましょう。
近くに、ショーケースやガラスの窓などがある場合は、割れる可能性がありますので離れるようにしましょう。
エレベーター内にいた時
全ての行き先ボタンを押して、一番先に止まった階でおります。
中に閉じ込められたら、非常ボタンを押して救助を求めます。
中で必要以上に動いたり、無理やり扉を開けようとしてはいけません。
海水浴などで海岸近くにいた時
できる限り早く海から離れて高台を目指します。
これは、当然津波を警戒したものです。
素早く海から離れられない時は、頑丈な建物の上の階を目指します。
津波は、川を遡って来るために川から離れるのも基本です。
津波は、危険が解除されるまで油断してはいけません。
登山中などで山にいた時
山崩れが起こる可能性があります。
「崖」や「斜面」など地盤が緩いところから離れていきます。
その後、広い道を選びながら山を下りましょう。
最後に
南海トラフ地震が発生するのは、自分がどこにいる時なのか分かりません。
重要なのはどこにいる時でも、その場所に応じた適切な対応が取れるかどうかなのです。
どの場所にいても安全を第一に考えて、落ち着いて対応をするようにしていきましょう!